みなさんわこつ〜!
こんにちは、むぅたです。(イケボ)
ニコニコ生放送ってみなさん覚えてますか?
ニコニコ動画が提供していた配信サービスで、ニコニコ動画と同じく配信中に視聴者のコメントが画面に流れるようになってるあのニコ生です。
覚えてますか?と聞いときながら今でも全然現役なサービスなんですが、サービス開始当初こそ「自分と同じ立場のイチユーザーが生放送する」という物珍しさから人が多く集まっていたものの、配信サービスが一般的になった今では完全に人が離れてしまい、終わったコンテンツ所謂オワコンになってしまっています。
そもそもユーザーが生放送するにはプレミアム会員(月額500円)になる必要があるって時点でそりゃドンドコ人が離れて過疎っちゃいますよね。質が良いうえに無料の配信サービスなんて今じゃゴロゴロありますし。
しかもニコ生きっかけで出会った未成年とやらしいことした人が捕まって全国報道されたりでいいイメージがない人も少なくないと思いますぱにょ。
そんなボロクソに叩いてるニコ生ですが、実は僕もそのニコ生で生放送してました。生主ってやつです。
しかも声優さんの声真似をしてその声優ファンを引き込む声真似生主というニコ生の中でも喧嘩凸の次に闇の深いカテゴリに生息していました。
僕が声真似生主をやっていた時期は今から8年ほど前。ニコ生が全盛期だったころですね。
そりゃあもうすごい世界でしたよ。
この記事ではニコ生主として活動した2年間ほどの期間にあった出来事や、あの頃のニコ生の思い出を振り返っていこうと思います。途中で気が狂うかもしれません。僕が。
ニコ生を始めたきっかけ
最初にニコ生を見始めたのは今から約10年前の高校2年生の頃でした。
当時のニコ生はまだまだ始まったばかり。
放送している側も、見ている側も、まだニコ生がどんなものか正確にわかっておらず、手探り状態でした。
そんな中で、僕はある一つのコミュニティの放送に入り浸るようになりなりました。
そこはただのオッサン生主がラジオのように酒を飲みながらただグダグダ喋るだけの所謂雑談放送。
何か特別なことをするわけでもなく、ひたすらユーザが生主の話す話題に乗っかってコメントしたり、時にはユーザのコメントに生主が乗っかって話題が広がっていったりしていました。
僕は昔からのラジオっ子だったので、その「放送している側が自分のコメントにリアルタイムに反応してくれる」というところにとてつもない感動を覚えたんです。
だって普通ありえませんもんね。
やまだひさしが下ネタで爆笑してるラジオ聞いてるときに「それはないわ〜」みたいな独り言を自分が言った途端やまだひさしから「うるせえ!」なんて言われませんもんね。
言われたらすぐにラジオ切って布団被って震えながら寝ますもん。
で、そんなニコ生を革新的なラジオコンテンツだと捉えていた僕が「自分もやってみたい…!」となるまでさほど時間はかかりませんでした。
当時のニコ生
やると決めたら割と行動が早いのが自分の長所(飽きるのも早い)なので、すぐに月額500円のプレミアム会員になり、マイクを買い、放送環境を整えました。
でも当時のニコ生は放送環境が整っているからと言って、「やるぞ!」と思い立った時に放送できるものではありませんでした。
今でこそ過疎ってるサーバが増強されたので放送したいと思い立ったときにすぐ放送できますが、当時のニコ生はまだまだサーバが弱く、放送枠が1000枠あったとすれば放送したい生主は10000人ほどいるという状況でした。
もし放送したいのに放送枠が埋まっていた場合、どうしていたと思いますか?
放送枠を予約して指定の時間になったら放送を始める?
あと何分で放送枠が空くか表示されてるのを見てタイミングを図って放送を始める?
なるほどいい考えですね。
でも考えてください、ニコニコ動画ですよ?
正解は
放送枠が空くまでひたすら更新ボタンを連打して放送開始ボタンが現れるまで根気よく粘る
です。
冗談みたいな話ですけどマジですからね。
今でもあるかはわかりませんが、ユーザーが放送開始したニコ生主に言う特有の挨拶「わこつ」は、この枠取り合戦の大変さから「枠取りお疲れ様です」という労いの言葉が略されたものなんです。
(枠取りお疲れ様です→わくおつ→わこつ)
だからもし今でも残っているならば、いつ何時好きなタイミングで放送出来てるニコ生主に「わこつ」なんて言うのは間違いなんです!(老害)
ちなみにその後この更新連打法はさすがに改善されました。
サーバーを増強したんじゃないかって?
いやしっかり考えてください、ニコニコ動画ですよ?
改善された結果
放送枠の待ち列に並ぶボタンを押し、枠が空いて自分の番になるとチャイムが鳴り響くようになりました。
市役所かよ。
その当時はニコ生主同士で放送枠が空くまでSkypeでグループ通話し、チャイムが鳴ると「あ、俺呼ばれたわ」とか言ってどんどん抜けてく、みたいな光景が日常茶飯事でした。
そんな状況で頑張って放送枠を取って、僕がどんなニコ生をしていたかと言いますと…
声真似生放送です。
声真似生放送って?
声真似生放送とは、読んで字のごとくアニメやゲームでキャラクターに声を当てている声優さんの声真似をしながら雑談する放送です。
でもまあそこはニコ生。もちろんクオリティなんてお察しものです。
中には本人か!?と思うレベルの人もいたのですが、そんな人は大体声真似を動画でアップしてバキバキに人気になっていってました。
当然そんな人はほんっの一握りなので、他の有象無象の声真似生主はひたすら他の声真似生主と馴れ合うしかありませんでした。
僕はといえばもちろんその有象無象の声真似生主の一人。
しかも声真似界隈の中でも激戦区中の激戦区、神谷浩史さんの声真似生主をしていました。
神谷浩史さんといえば知る人ぞ知るアジアナンバーワン男性声優。
「誰?」とかいう不届き者はWikiで出演作品を確認して恐れおののいてください。
そんなウルトラ大人気声優神谷浩史さんの声真似生放送は前述した通り超激戦区。
ニコ生には自分の放送にタグ付け出来る機能があるのですが、22時〜2時までのニコ生ゴールデンタイム中には「神谷浩史(50)」(カッコ内は現在このタグを付けて放送している人の数)なんて表示になってることがザラでしたからね。
なぜそんな激戦区に僕が参入したかといいますと、単純に声優として神谷さんが大好きなんですよ。
大好きな人の声真似をやって人気出たらめっちゃ嬉しくないですか?
いや人気声優だからその人気にあやかって人来ないかな〜とか思ってたわけじゃないですよ。マジで。声真似するキャラは人気なキャラを選んでましたが。
声真似生放送を始めてからしばらくすると、やっぱり神谷さんの人気のおかげかジワジワと見てくれる人が増え、自分のコミュニティにもちょっとづつですが参加してくれる人が出てきて、放送するたびに来てくれる固定ファンみたいな人も出て来ました。
どの界隈でもそうかもしれませんが、ある程度慣れて来て色々知り合いが出来始めると、だんだんとその界隈の闇みたいなものが見え始めてくるんですよね…。
声真似界隈の闇
声真似界隈の闇を語る前に、声真似界隈特有の文化である「同じアニメのコラボ放送」の話をしましょうか。
やはりアニメキャラの声真似をすることで成り立っている放送なので、自分が真似しているキャラのアニメの他のキャラをやっている生主もいるんですよ。
そんな人たちと一緒にキャラになりきって掛け合いしたりするのがコラボ放送です。
概要だけ聞くと「いいじゃん」って思うじゃないですか。
でもやっぱりそこは素人の集まり。お互いしっかり喋れる人ならいいんですが、そうじゃない場合の方が多いんですよ。
人がいない時はボソボソ喋りあい、会話よりマイクのノイズ音が流れている時間の方が多くなり、やっと人が来ると「いらっしゃぁ〜い!ゆっくりしていってね!○○さんとコラボ中だよ〜!」なんて無理なテンションで盛り上げ、話す内容に困り始めると「はい、じゃあ○○さんのアナゴさんの声真似まで、3、2、1、Q!w」とかいう誰も得しない無茶振りが発生します。書いていて具合が悪くなって来ました。
そんなこの世の地獄みたいな放送が終わった後は、さらに地獄じみた傷の舐め合いSkypeの始まりです。
「え、でも言うて○○さんイケボだし○○生主の中ではだいぶ高クオの方っすよ!w」
(イケボ=イケメンボイス、いい声の意味)(高クオ=クオリティが高い)
「いやいや○○さんの方が絶対似てるって〜w」
みたいなのを延々やります。何も生まれません。
でもまあここまでなら割とどの界隈でもやってると思います。
モチベーションを上げるために同士と高め合うのは必要ですからね。
でもここからが声真似界隈の闇。
そんな地獄のコラボをやった結果あんまり人が来ない、コミュ人数が増えないとなると容赦ない切り捨てが起こります。
切り捨てるだけならいいんですけどね、何故かそこに悪口まで加える人が多いこと多いこと。
「言うてもあいつ全然似てねえし、喋りもマジでおもんないからな」
「わかるわ、てかあいつ出会い厨してるらしいよ」
「マジ?今度コラボ動画呼ぼうかと思ったけどやめとくわ」
みたいな女子中学生並の陰口がバンバン叩かれます。
それもそのはず、声真似界隈は基本的に「自分だけがチヤホヤされたい」という自己顕示欲の塊の人間の塊、他者を落としてでものし上がりたい人間が多かったんですよ。
もちろんいい人もいましたよ。
ひたすら一人で雑談して、リクエストがあれば声真似をする、というゆるいスタンスの人はジワジワと固定ファンを増やしていました。周りに迷惑もかけず。
でも自己顕示欲の塊マンはそんな人すら見逃しません。
その優しい生主がSkypeIDを晒していようものなら、放送の空気に関係なくすぐさま突撃。
「無茶振りしにきましたぁ〜☆○○さんのドラえもんまで、3、2、1、Q!w」
みたいなクッソクソの無茶振りをして放送の空気をブチ壊して帰っていきます。
デュラララの紀田正臣生主に多かったイメージです。
もっともっと闇なところはあるのですが、これ以上書くとキーボードを叩く力が強くなりすぎてパソコンに穴を開けそうなのでこの辺りにしておきますね。
ニコ生ってマジで出会えたの?
ここまでニコ生の内情ばかり書いて来ましたが、ニコ生にそんなに興味がなかった人からしたらどうでもいい内容だったと思います。
そこまでニコ生に入り浸っていなかった人には、ニコ生=出会えるというイメージが少なからずあると思います。
出会い厨という言葉も一時期ネットでよく見ましたし、最初の方で述べた通り実際にニコ生きっかけで未成年に手を出して逮捕され、実名報道された人もいましたからね。
で、結論から言うとニコ生はマジで出会えました。
そもそも生放送はSNSや出会い系と違い、放送している側と視聴している側で明確に立場が違います。
放送しているだけで見ている側が勝手にファンになってくれるんですよ。
「いや生放送してるって言ってもネットで喋ってるただの一般人じゃん」
というツッコミはごもっともです。僕もそう思ってました。
でも売れないバンドを追っかけるバンギャとかもいるじゃないですか。それと同じ理論です。
売れないバンドだって言ってしまえば楽器弾けるだけの一般人ですよ。バンドマンの方ごめんなさい。
ニコ生で放送してるとこちらからさほどアクションを起こさずとも、女の子側からバンバン連絡が来るんですよね。
こんなこと普通の生活してたらありえませんし、出会おう!と思って出会い系に登録したって無理です。
僕も生主時代はほどほどにモテました。
コミュニティ人数400人前後の弱小生主だったんですけど、全盛期は放送を終えるたびSkypeのチャットで「通話できますか?!」みたいなのがバンバン飛んで来てました。
こうなるとコミュニティ人数5000人以上の大手生主さんはどんなことになってたかなんて、想像に難くないですよね。
「俺は絶対にリスナーと出会わねえ!下心なんて一切ねえ!いつも放送に来てくれてありがとうございます!!!」という固い意思を持った熱血漢でもない限り、コロっと出会っちゃうでしょうね。
ちなみに僕はニコ生キッカケで女の子と出会ったことなんてないですよ。マジですよ。マジですって。そんな目で見ないで。
でも、そんな熱血漢ですら心を揺らがせてしまうイベントをニコニコ動画が公式で開催しちゃってるんですよね。
それがみなさんご存知ニコニコ超会議です。
ニコニコ超会議はニコニコ動画上で有名な人をたくさん呼んで、それを見に来たユーザー同士でも交流しちゃおうぜ!みたいな言わば超大規模なオフ会。
リスナーさんと個人的に会うのはさすがにダメでしょ…と思っていた真面目熱血漢も、「ニコニコ超会議に行ったらたまたまリスナーさんと出会えちゃった」なんて大義名分が得られるわけですから、出会いが促進に促進されまくるわけです。
そりゃパコパコ超会議なんて呼ばれちゃいますよね。
最後に
こんだけボコボコに言って来たニコ生ですが、僕の貴重な青春の一ページだったことは確かです。
ニコ生キッカケで出会って今でも交流がある友達もいますし。
今回の記事は「ニコニコ生放送で声真似生主として活動していた僕があの頃のニコ生を振り返る」というタイトルなので、本当に振り返っただけです。伝えたいことなんてありません。
ここに書けないことはまだたくさんありますが。
今後ニコ生みたいな香ばしいサービスが生まれたら、若いあなたたちには是非僕のように黒い歴史をしっかり刻んでいってほしいな、と思うばかりです。
あ、人に迷惑をかける黒歴史はダメですよ。
それでは!
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